いよいよ秋本番、11月となりました。いつまでも暑かった酷暑のせいで、なんだか秋が短かったような気がする上に、今年の11月は例年より気温が高くなりそうだとかで、よけいに秋らしい気分がしないのが今年の秋の特徴でしょうか。とすると今度の冬は暖冬かな…なんて思ってしまいますが、12月1月は例年並みということなので、これは急に寒くなる可能性が大です! 急激な気温の変化で風邪など引かぬようご用心ください。鍋などもおいしい季節になってきたのですが、酷暑のおかげでマツタケの生育が悪く、ただでさえ高い国産のマツタケがさらに値上がっているようです…。それでも暖かい鍋でも食べながらジェネオンのDVDでも見て過ごしてくださいね。
今月のジェネオンは童謡を聴いた女子高生が次々と謎の死を遂げていく多部未華子主演のホラー『こわい童謡 表の章』、その5年後を描く安めぐみ主演の解決編『こわい童謡 裏の章』、『Versus ヴァーサス』や『あずみ』でハリウッドからも注目されている北村龍平監督の最新作『ラブデス』、江戸川乱歩の最高傑作を新解釈で映画化した『エロチック乱歩 屋根裏の散歩者』、イギリス初のヌード・レビューを興行した女性の愛と感動のストーリー『ヘンダーソン夫人の贈り物』と、ホラーからバイオレンス・アクション、そしてミステリーと感動のドラマまでバラエティに富んだラインナップが揃いました。さて、そんな映画たちのしょうもないお話でも始めましょうか…。
今月のそんなこと
こわい童謡 デラックス版 表裏一体BOX
こわい童謡 デラックス版
表裏一体BOX
ラブデス
ラブデス
プレミアム・エディション
エロチック乱歩 屋根裏の散歩者 完全版
エロチック乱歩
屋根裏の散歩者
完全版
ヘンダーソン夫人の贈り物
ヘンダーソン夫人の贈り物
デラックス版
こわい童謡 デラックス版 表裏一体BOX
こわい童謡 デラックス版 表裏一体BOX
2007年11月21日発売
GNBD-7451 税込7,140円 税抜6,800円
発売元:東北新社 販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

監督・脚本:福谷 修
主題歌:【表の章】「Amnesia」志方あきこ+【裏の章】「拍動」キリト(共にエイベックス・エンタテインメント)
キャスト:【表の章】多部未華子「HINOKIO」「夜のピクニック」「西遊記」/近野成美/悠城早矢/秦 みずほ/しほの 涼/霧島れいか+【裏の章】安 めぐみ/松尾敏伸/石坂ちなみ/多部未華子/津田寛治


子供の頃、何気なく歌っていた童謡。でもよくよく聴いてみると、不思議な歌詞や不吉なことを歌っている歌がけっこう多かったりする。「赤い靴」は最後に♪異人さんに連れられて行っちゃった♪と悲しい歌であることがすぐわかるが、よく考えると怖いのが「かごめかごめ」。♪かごめかごめ、籠の中の鳥はいついつ出やる。夜明けの晩に、鶴と亀がすべった。後ろの正面だあれ♪籠の中の鳥がいつ出られるのだろうとか、夜明けの晩とは夜が明けたのに暗いとか、鶴と亀という吉兆のシンボルが裏返ってしまったり、意味を考えれば考えるほど怖くなっていく。「とおりゃんせ」も最後の部分は♪行きはよいよい、帰りはこわい。こわいながらもとおりゃんせ♪となにやら不吉な結末となっている。そんなこわい童謡をテーマに『渋谷怪談』シリーズの福谷修監督が映画にしたのが『こわい童謡』。しかも面白いのが『こわい童謡 表の章』で事件が始まって、5年後を描いた『こわい童謡 裏の章』の2本で完結するという構成になっていること。
『表の章』 東京郊外にある名門・聖繭女学院。転向してきた正木彩音(多部未華子)は奇妙な幻聴に悩まされていた。そして、「かごめかごめ」を歌ったあと学校の屋上から飛び降り自殺した生徒、「とおりゃんせ」を歌ってトイレで首吊り自殺した生徒、「はないちもんめ」を歌いながら失踪した生徒という怪事件が続いて起こる。偶然に彩音は図書室で『童謡奇談』という本を見つけ、一連の事件に童謡が絡んでいることに気づく。しかも元合唱部の亜里砂(悠木早矢)から、この学校では以前にも謎の失踪や自殺が相次いだことがあって、それは合唱部が練習している音楽室の呪いのせいだという。そんな亜理砂も「ひらいたひらいた」の歌詞のように蓮のつたに絡まって死ぬ。この学校ではいったい何が起こっているのか…?
『裏の章』 聖繭女学院で合唱部の部員12人が惨殺された事件から5年、すでに廃校となった学校にテレビの取材陣がやってくる。というのも誰もいないはずの学校から歌声が聞こえてくるという住民の情報があり、その謎を取材し、番組にするためだった。取材に同行した音響分析員の宇田饗子(安めぐみ)は学校に着いたときから嫌な空気を感じていた。5年前に飛び降り自殺した女性とは死の直前に恋人に携帯でメッセージを残しており、その音声分析のため饗子は屋上にやってくるとADの比菜子が「かごめかごめ」を歌いながら襲ってくる。なんとかかわしたものの、これをきっかけに5年前の事件を再現するように怪事件が次々と起こる。饗子は事件当時の音声を復元することで、事件の真相に迫ろうとしていた…!
ホラー映画というと、よく撮影中に怪奇現象が起こった!という話があるが、実は『こわい童謡』でも怪奇現象は起こっていた。映画は撮影に入るときに無事を祈念してお払いを行なうのが通例となっていて、もちろん『こわい童謡』も撮影に入る前にお祓いは行なわれた。しかし諸事情によって参加できないキャストやスタッフもいて、撮影中、お祓いに参加しなかったキャストの頭の上に黒いものが写っていたとかいないとか…!?
実際に廃校で行なわれたロケに参加した安めぐみはトイレに行ったとき、誰もいないはずの隣のトイレから物音が聞こえてきて、慌ててトイレから逃げ出したことがあった…(安めぐみ本人は、私は疲れていたんだと自分に言い聞かせたらしい)。
『こわい童謡』には女生徒役で人気グラビア・アイドルたちが大勢出演しているが、実はみんな震えながら撮影に臨んでいたという。それは真冬の撮影だったのに制服は夏服で、メチャメチャ寒かったのだ(おいおい)! 現場にはストーブが用意され、暖が取れるようになっていたが、そのうちひとつが突然壊れてしまった。このときも安めぐみは「きっとガスが切れたんだろう」と思うようにしていたとか。でもストーブってそんなに壊れないと思うのだが…。
事件の真相が気になる方、映画に入っていないはずの音が気になる方、恐怖の叫び声を挙げる多部未華子ちゃんや安めぐみちゃん、そしてグラビア・アイドルたちを見たい方もぜひ『こわい童謡』をご覧ください!
ラブデス プレミアム・エディション
ラブデス プレミアム・エディション
2007年11月21日発売
GNBD-7454 税込4,935円 税抜4,700円
発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

監督:北村龍平/原作:高橋ツトム「69」(集英社刊)
キャスト:武田真治/NorA/船越英一郎/大友康平/寺島 進/池内博之/六平直政/北見敏之/IZAM/杉本 彩/泉谷しげる/吉岡美穂/森本レオ/インリン・オブ・ジョイトイ/KAN/みさきゆう/川村カオリ/あいはら友子/竹内 力(特別出演)


『VERSUS ヴァーサス』で鮮烈のデビューを飾り、『ALIVE』、『あずみ』、『スカイハイ』、『ゴジラFINAL WARS』と大作や話題作を撮り、ハリウッドからも熱い注目を集め、ついに完成したハリウッド・デビュー作『Midnight Meat Train』も待機中の北村龍平監督。2年ぶりの日本での作品となったのが『ラブデス』。
会ったとたんに恋に落ちたサイ(武田真治)とシーラ(NorA)。3日間激しく愛し合ったあと、シーラは姿を消す…。それから342日後、運命の再会をした2人。シーラは「明日は“クリサリス・デイ”」と言い出す。それは人生のターニング・ポイントとなる日のことで、乗り切ればバラ色の人生が待っていて、乗り切れなければ最低の人生を歩むことになる日だという。そしてシーラはサイに一緒にその日を乗り切ろうと言う。実はシーラは黒金会・会長クロガネ(船越英一郎)の愛人で、組の金3億5000万円を持ち出していたのだ。追ってくるのは黒金会の若頭ジュウモンジ(大友康平)、シーラと金を盗んだのに裏切られた刑事マサオ(六平直政)、悪徳刑事ゴン(寺島進)、新人刑事ホシ(池内博之)、そして殺し屋ガモウ狂犬軍団…!サイとシーラはクリサリス・デイを乗り切れるのか?
北村龍平作品だけにアクションはもちろんバイオレンスあり、エロスあり。ロマンスありで、しかも今回は大爆笑のコメディでもあるのだ。あまりにおかしすぎて主演の武田真治が笑ってしまったシーンがあり、しかも吹き出してしまったのに本編に使われているシーンがあるのだ。それは六平直政演じるマサオが頭を銃で撃ちぬかれるシーンで、脳が吹っ飛んでしまったあとなぜか赤ちゃん言葉になってしまうという爆笑シーンがあって、その豹変ぶりにおもわず武田真治は笑ってしまっているのだ! 下を向いているので顔はわからないが、よく見ると肩が小刻みに揺れている!!
これまでのイメージを変えてしまうようなタフ&ワイルドな武田真治、これがデビュー作とは思えない堂々たるヒロインぶりのNorA、オールスターキャストの追っ手たちと全編見どころのアクション超大作だ!
エロチック乱歩 屋根裏の散歩者 完全版
エロチック乱歩 屋根裏の散歩者 完全版
2007年11月21日発売
GNBD-7457 税込3,990円 税抜3,800円
発売元:アートポート 販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

監督:三原光尋/原作:江戸川乱歩
キャスト:嘉門洋子(「DOG STAR」「自殺サークル」)/窪塚俊介(「火火」「TAKI183」「46億年の恋」)/村木仁(「ゲロッパ」)/永瀬ひかり/清水萌々子(「誰も知らない」「電車男」「神の左手悪魔の右手」)/遊井亮子/木下ほうか/でんでん


日本の探偵小説の元祖で、いまだに多くのファンを持つ江戸川乱歩。彼の作品の中で人気の高いのが怪奇・猟奇・耽美が見事に融合した『屋根裏の散歩者』。今までに1970年に木俣尭喬監督、1976年に田中登監督、1994年に実相寺昭雄監督が映画化し、数ある映画化作品のなかでも最多の映画化を誇っている。そして4度目の映画化に挑んだのが『川の写真集』など叙情的なほのぼのとした作品を得意とする三原光尋監督。しかも大胆に手を加えて時代設定も現代に移し、主人公の散歩者を完全犯罪を目論む郷田三郎から、郷田の取材に来た美貌の編集者・富岡奈緒子という原作には登場しない人物に変更している。
カルト的人気を誇る画家の故・郷田三郎の特集記事を担当することになった富岡奈緒子(嘉門洋子)は郷田が生前に住んでいた東栄館にやってくる。この東栄館には主人の山根のほか、病気療養中の青年・櫻井、借金から逃げてきた阿久津夫妻と娘マドカ、家政婦のカオリが住んでいた。翌朝、うなされて目を覚ました奈緒子は首筋になぜかロウがたれているのに気づく…。郷田の取材を始めるが、櫻井に深入りするなと忠告されてしまう。やがて郷田は屋根裏が好きだったと知った奈緒子は屋根裏にあがり、住人たちの秘められた姿を覗き見し、さらには奥の開かずの部屋で全裸の女が縛られているのを発見する。やがて我慢しきれず開かずの部屋に屋根裏から忍び込んだ奈緒子だったが、ピエロの格好をした謎の男が縛られていた女をナイフで刺すのを見てしまう…。
三原監督は、これまでの作風からは想像できないが、実はホラー映画好きで、奈緒子を演じた嘉門洋子に参考として見てくれと挙げたのがヒッチコックの『鳥』と『サイコ』、トビー・フーパーの『悪魔のいけにえ』、スタンリー・キューブリックの『シャイニング』、ブライアン・デ・パルマの『ミッドナイト・クロス』と『ブラック・ダリア』、デヴィッド・リンチの『ブルー・ベルベット』に『ロスト・ハイウェイ』と『マルホランド・ドライブ』などなどと、なかなかにマニアック。しかも撮影中も「そこは『シャイニング』や『悪魔のいけにえ』みたいに叫んで!」と指示したらしい…。ついでに東栄館は『アザーズ』に出てくる洋館や『悪魔のいけにえ』の殺人一家が住んでいた家をモデルにしているとか。この映画に出演したおかげで嘉門洋子は大嫌いだったホラーが平気になってしまったと言うからよかったのか悪かったのか…(笑)。そんなわけであちこちにホラー映画へのオマージュが隠されている『エロチック乱歩 屋根裏の散歩者』、ホラー・ファンの方はぜひとも確認してみてください!
ヘンダーソン夫人の贈り物 デラックス版
ヘンダーソン夫人の贈り物
2007年11月21日発売
GNBF-1182 税込3,990円 税抜3,800円
発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

監督:スティーヴン・フリアーズ(『クイーン』)
キャスト:ジュディ・デンチ(『007/カジノ・ロワイヤル』)/ボブ・ホスキンス(『ダニー・ザ・ドッグ』)/クリストファー・ゲスト(『ドッグ・ショウ!』)/ケリー・ライリー(『リバティーン』)


ヌードのレビュー・ショーというと思わず眉をしかめる方もいらっしゃるかもしれないが、この映画で描かれているイギリス最初のヌード・レビューを始めたヘンダーソン夫人の実話はちょっと心温まるお話…。
第二次大戦が始まろうとしていた1937年のイギリス、亡くなった夫の莫大な遺産を相続したローラ・ヘンダーソン夫人は、ソーホーのほぼ中心に位置していたウインドミルズ劇場を買い取った。劇場を買ったというだけで当時の上流階級の夫人としてはあるまじき行為だったのに、彼女はさらに、経営不振だったウインドミルズ劇場再建のとんでもない興行を思いつく。それは一糸まとわぬオール・ヌードの女性を見せるというヌード・レビューだったのだ。勇気を持ってヌードでステージに上がった女性たち。あっという間に話題となったウインドミルズ劇場は大盛況で、戦場に向かう若い兵士たちの唯一の心のよりどころとなっていく。運よく地下に劇場があったため、ドイツ軍の攻撃を受けている最中でもショーは行なわれた。ヌード・レビューは戦地に向かう兵士へのヘンダーソン夫人からの贈り物となったのだ…。
ヌード・レビューを扱いながら下品にならないどころか、気品さえ漂っているのは、監督が大ヒット作『クイーン』のスティーヴン・フリアリーズで、ヘンダーソン夫人を演じているのもアカデミー主演女優賞に輝くイギリス演劇界の重鎮ジュディ・デンチという超一流の布陣で制作されているから。ちなみにイギリスでヌード・レビューが初めて行なわれたのはこの映画の通り1937年だが、世界初のストリップが行なわれたのはなんと1893年のパリだったとか。日本ではやや遅れての1947年(昭和22年)、しかも女性も全裸ではなく下着を付けたままで、絵画のように額縁の中にいて動くことは禁じられていた。それでも見たいというスケベーな男性客の何百メートルも続く長蛇の列ができていたという…。
イギリス初のヌード・レビューとはどんなものだったのか気になる方も、ジュディ・デンチの名演を見たい方も、スケベーな気持ちの方もぜひご覧ください。ちょっと幸せな気分になれるかもしれませんよ…。
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ジェネオン エンタテインメントとユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンは2009年2月1日に合併し、ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントになりました。